7月29日の米株市場で暗号資産(仮想通貨)関連企業の株価が一時の上げから下落に転じて引けた。写真はコインベースのロゴ。2023年6月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)/>
Niket Nishant
[29日 ロイター] - 29日の米株市場で暗号資産(仮想通貨)関連企業の株価が一時の上げから下落に転じて引けた。6月中旬以来初めて7万ドルを突破した後、押し戻されたビットコインの動きに追随した。
米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領が27日にビットコイン業界のイベント「ビットコイン2024」で講演し、規制緩和などで業界を支援すると表明したことから一時上昇していたが、値動きの荒い展開となった。
バーンスタインのアナリストは「米選挙に向けた『トランプトレード』にはビットコインとビットコイン関連銘柄への資産配分拡大が含まれる見込みだ」とリポートで述べた。
トランプ氏は講演で、暗号通貨の投機的性質について警告する米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長を「(大統領就任)初日」に解任すると表明。ビットコインの国家備蓄を設ける考えなどを示した。
ただ、過剰な楽観に警鐘を鳴らす向きもある。
コインコーナーのダニー・スコット最高経営責任者(CEO)は「ビットコインの米戦略備蓄構築は同資産にとって大きな節目となるが、トランプ氏の勝利が依然として必要だ」と述べた。
暗号資産交換業大手コインベースは一時5%上昇していたが、3.6%安で終了。マイニング(採掘)業者のビットファームズ、ライオット・プラットフォームズ、クリーンスパークも一時上昇していたが、4.9─5.2%安で引けた。