7月24日、米サイバーセキュリティー企業クラウドストライクは先週に世界各地で起きた大規模なシステム障害について、同社の品質管理ツールの不具合が原因だったと明らかにした。19日、米ニューアーク国際空港で撮影(2024年 ロイター/Bing Guan)/>
James Pearson
[ロンドン 24日 ロイター] - 米サイバーセキュリティー企業クラウドストライクは24日、先週に世界各地で起きた大規模なシステム障害について、同社の品質管理ツールの不具合が原因だったと明らかにした。
システムを悪質なソフトウエアやハッカーから守る同社のプラットフォーム「ファルコン」に、マイクロソフトの基本ソフト(OS)ウィンドウズで作動するコンピューターを強制的に停止させる不具合が含まれていたため、大規模なシステム障害が発生したという。
クラウドストライクの声明によると、内部の品質管理ツール「コンテント・バリデーター」にバグがあったため、ソフトウエアに脅威の見つけ方や対応方法を指示する命令集「テンプレート・インスタンス」2個のうち1個に問題があるデータが含まれていたにもかかわらず、検査で合格した。
クラウドストライクは、再発防止のため品質管理ツールに「新たな検査」を加えたと説明した。
システム障害による損害総額は依然として明らかではない。マイクロソフトは20日、ウィンドウズを搭載した約850万台の機器が影響を受けたと発表した。米下院国土安全保障委員会はクラウドストライクのジョージ・カーツ最高経営責任者(CEO)に書簡を送り議会で証言するよう要請した。
保険会社パラメトリクスによると、マイクロソフトを除く米フォーチュン500社はシステム障害の結果、54億ドルの損失を被る見通しだ。