米銀シティと市場調査会社ユーガブが17日に発表した6月の月次調査によると、英国民のインフレ期待が大幅に低下したことが分かった。写真はロンドンで、2022年5月撮影(2024年 ロイター/Hannah McKay)/>
[ロンドン 17日 ロイター] - 米銀シティと市場調査会社ユーガブが17日に発表した6月の月次調査によると、英国民のインフレ期待が大幅に低下したことが分かった。
1年先のインフレ期待は2.6%と5月の3.1%から低下し2020年3月以来の低水準を記録。5─10年先では3.2%から3.0%に低下し20年5月以来の低水準となった。
シティのエコノミスト、ベンジャミン・ナバロ氏は「(インフレの)二次的効果(セカンド・ラウンド・エフェクト)の影響が比較的対称的に弱まり続けている」ことが示されたとし、英中銀にとって「一段と心強い」内容と指摘。「将来予測データにおける賃金圧力の弱まりと一致している」とした。
英国立統計局(ONS)が17日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.0%上昇し、伸び率は5月から横ばいとなった。ただ基調的な物価上昇圧力は依然として強く、英央銀が来月、2020年以来の利下げに踏み切るとの観測は後退。市場が織り込む8月1日の金融政策委員会(MPC)での利下げ確率は約33%と、週初の約50%から低下した。