株式ジャーナリスト 和島英樹/>
「8月相場はもみ合いか、主力半導体の押し目は中期で狙い目に」
●関心高い月末の日米金融政策会合
8月の東京株式市場は、夏休み期間で市場参加者が少なくなる中で、基本的にはもみ合い相場となりそうだ。2025年3月期第1四半期決算発表がピークを迎えるため、個別で好業績銘柄を物色する動きも想定される。
日経平均株価は7月11日に史上最高値を付けて以降、上昇はわずか1日。26日までの下落率は10%を超えた。上昇過程で買っていた外国人投資家の先物売りなど需給面が主因。自律反発に向かう公算が大きい。日経平均株価の予想レンジは3万7500円~4万円。4万円以上にはシコリ感が残っており、上値には戻り待ちの売りが出そうだ。
注目スケジュールはまず、7月31日の米FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表だ。8月にFOMCの開催はなく、次回は9月17日~18日となる。市場では9月の利下げ開始を織り込んでおり、7月でその地ならしがなされるかへの関心が高い。日本でも31日に日銀金融政策決定会合の結果発表と植田総裁の会見が予定されている。国債買い入れ減額などが予想されるが、利上げの確率は低い。植田総裁の賃金上昇や物価見通しへの見解が注目される。こちらも、次回会合は9月19日~20日となっている。
8月はいずれも米国で1日にISM製造業景況指数、2日に雇用統計、5日にISM非製造業景況指数、14日に消費者物価指数(CPI)、19日~22日に大統領選挙・民主党大会(正式に党の候補者が決定)、21日にFOMC議事要旨などが予定されている。また、中旬には半導体大手エヌビディアの5-7月期決算が発表される見込み。
国内では、中旬にかけて4-6月期決算発表がピークを迎える。期初段階では会社側予想の25年3月期の純利益は4%減であり、これがどの程度上乗せされるかが注目される。23日現在では日経平均株価の予想1株利益は2361円で、PERは16.8倍となっている。