7月26日の株式市場で、キヤノンが急伸している。写真は同社のロゴと株価グラフのイメージ。2021年2月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)/>
[東京 26日 ロイター] - 26日の株式市場で、キヤノンが急伸している。同社は25日、2024年12月期の通期連結営業利益(米国会計基準)予想を前期比23.9%増の4650億円に上方修正し、市場予想を上回ったことが好感されている。株価は一時9.9%高の4763円に上昇した。市場では「1―3月期は減益で失望的だったが、今回は挽回を示す内容となった」(国内証券のアナリスト)との受け止めが聞かれる。
IBESがまとめたアナリスト12人のコンセンサス予想平均値の4255億円を上回った。年間の想定為替レートは1ドル=154円、1ユーロ=165円とした。想定レートは現値付近となり、先行きの円安による押し上げ効果は限られるとの見方がある一方、「為替の面だけでない上方修正は好感されてしかるべき」(別の国内証券のストラテジスト)との声もある。
連結売上高は過去最高を記録した2007年を超える見通しで、中長期計画の25年目標の売上高4兆5000億円以上を1年前倒しで達成することになる。為替を円安に見直した増収効果が大きいことに加えて、4―6月期から数量ベースでカメラ、レーザープリンター、ネットワークカメラなどが回復。半導体製造装置、商業用印刷機も期を通じて売り上げを好調に伸ばしているという。