7月25日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比989円66銭安の3万8165円19銭と、大幅に続落した。写真は都内にある東京証券取引所で2015年8月撮影(2024 ロイター/Yuya Shino)/>
[東京 25日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比989円66銭安の3万8165円19銭と、大幅に続落した。前日の米国株式市場で主要3株価指数が下落し、為替がドル安/円高方向に振れていることが嫌気された。業種別ではこれまで日経平均の上昇をけん引してきた半導体関連を中心としたハイテク株が大幅安となった。売り一巡後は、内需株の一角を買う動きもみられた。
日経平均は寄り付きで630円安と、心理的節目の3万9000円を下回った。その後も売りを加速させ、前場中盤で1195円安の3万7959円07銭で安値をつけた。心理的節目の3万8000円を下回るのは、6月17日以来。売り一巡は3万8000円台でのもみ合いとなった。
ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「ハイテク株の過熱感が以前から意識されており、利益確定売りのきっかけとなった。ただ、日米の決算や中銀の判断を巡り不透明感が増しており、どこまで下がるかは予断を許さない状況」との見方を示した。
主力株では、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、アドバンテスト、リクルートホールディングス、TDKが大幅安となり、5銘柄で日経平均を約518円押し下げた。朝方決算を発表したルネサスエレクトロニクスは16%超安で東証プライム市場の値下がり率トップ。KOKUSAI ELECTRICは11%超安だった。
半面、足元のドル安/円高を受けて、内需株はしっかり。コスモス薬品は4%超高、ニチレイは4%超高、ニトリホールディングスは1%超高。小林製薬は香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントによる大量保有報告書が明らかになり、5%超高で東証プライム市場の値上がり率トップとなった。
東証株価指数(TOPIX)は2.16%安の2732.83ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆5028億9700万円。東証33業種では、電気機器、機械、保険、証券、サービスなど25業種が値下がり、空運、パルプ・紙、食料品など8業種は値上がりした。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが449銘柄(27%)、値下がりは1145銘柄(69%)、変わらずは51銘柄(3%)だった。