米連邦準備理事会(FRB)当局者は17日、インフレ軌道の改善と労働市場のバランス改善を踏まえ、利下げが「近づいている」と強調した。
[17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)当局者は17日、インフレ軌道の改善と労働市場のバランス改善を踏まえ、利下げが「近づいている」と強調した。9月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始に向けた布石とみられる。
FRBのウォラー理事は17日、先週発表された6月の米消費者物価指数(CPI)が前月比で約4年ぶりに下落したことを受け、2カ月連続で「非常に良いニュース」が得られたと評価。
さらに、FRBが今後数カ月に直面する可能性のあるシナリオは3つあると指摘。最も「楽観的な」シナリオは「高い確率ではない」もののインフレ圧力が着実に低下し続けるというもので、そうなれば「そう遠くない将来に利下げが行われると予想できる」としたほか、より可能性の高いシナリオでは、インフレの鈍化がより不均一となり、2%の目標に持続的に回帰しているかどうかが疑問視されることで、「近い将来の利下げはより不確実となる」と述べた。
最後にインフレ再燃を最も可能性が低いものの、あり得るシナリオに上げた。
それでもウォラー理事は「最初の2つのシナリオが起こる可能性が最も高いと考えていることから、政策金利を引き下げる時期が近づいている」とした。
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、数カ月内に利下げが妥当となる可能性があると言及。過去3カ月のデータについて「われわれが求めているディスインフレ傾向に近づいている」とし、「前向きな兆候だ。インフレが持続的に2%目標に近づいていることが確信できる一段のデータを見たい」と述べた。
ただ7月の利下げは否定。「2カ月分のインフレ統計が出る7ー9月にかけて多くのことが分かるだろう」とした。
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