インドの会社法審判所(NCLT)は16日、オンライン教育事業を手がける同国最大級のスタートアップ企業バイジュースが1900万ドルの支払い義務を怠ったとのインドクリケット管理委員会の訴えを認め、バイジュースの破産手続き開始を命じた。写真はバイジュースのロゴ。(2024年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)/>
Indranil Sarkar Arpan Chaturvedi
[ベンガルール/ニューデリー 16日 ロイター] - インドの会社法審判所(NCLT)は16日、オンライン教育事業を手がける同国最大級のスタートアップ企業バイジュースが1900万ドルの支払い義務を怠ったとのインドクリケット管理委員会の訴えを認め、バイジュースの破産手続き開始を命じた。手続き中、同社資産は保全される。
NCLTは、バイジュースの親会社であるシンク・アンド・ラーンがクリケット管理委のサービスを利用し、約1900万ドルの支払いを怠ったことは「争う余地がない」との判断を示した。
バイジュースは声明で、クリケット管理委と和解する意志があると表明した。
クリケット管理委はロイターのコメント要請に応じなかった。
デリーを拠点とする弁護士によると、バイジュースの支配株主は破産手続き開始命令に対し異議申し立てを行うか、クリケット管理委との争いを法定外で迅速に解決することができるという。
バイジュースは21カ国以上で事業展開し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の際に脚光を浴び、時価総額は220億ドルに及んだことがあった。
ただ、最近は取締役辞任や、バイジュー・ラビーンドラン最高経営責任者(CEO)がガバナンスに失敗しているとの投資家の批判、従業員解雇に加え、時価総額が30億ドルを下回る水準に落ち込むなど逆境が続いていた。同社は一連の悪評を全て否定していた。