7月17日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比177円39銭安の4万1097円69銭と、反落して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)/>
Hiroko Hamada
[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比177円39銭安の4万1097円69銭と、反落して取引を終えた。前日の米株高の流れを引き継いで前場は底堅く推移したものの、後場に下げに転じ、軟調な展開が続いた。米国が対中規制の強化を検討しているとの報道を受けて指数寄与度の大きい半導体関連株が一段安となり、重しとなった。前週までみられた上昇の反動で、調整が続いているとの指摘も聞かれた。
日経平均は141円高でスタートした後、上げ幅を広げ、前場序盤に191円高の4万1466円45銭まで上昇した。ただ、その後は伸び悩み、小幅高でもみ合う動きとなった。バリュー(割安)株を中心に幅広く物色され、米大統領選でのトランプ前大統領の優位を織り込む「トランプ・トレード」も一部で継続し、三菱重工業など防衛関連がしっかりだった。
後場に入ると日経平均はマイナス圏に沈み、一時220円超安の4万1054円72銭まで下落した。バイデン米政権が、東京エレクトロンやASMLなどの企業が中国に半導体最先端技術へのアクセスを提供し続けた場合、最も厳しい対中貿易制限を課すことを検討していると同盟国に伝えたとブルームバーグが報じ、半導体関連株の下げが強まった。一方、市場では「対中規制の問題は以前から出ている話であり、特段のサプライズではない」(国内運用会社・チーフファンドマネジャー)として、下落基調が続くかは不透明との意見があった。
日経平均は前週末に1000円超下落したが、戻りはやや鈍く、日柄調整が続いているとの見方が聞かれる。T&Ⅾアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏は「決算発表シーズンまでまだ時間があり、様子見姿勢は続きやすい。ただ、好業績を背景にEPS(1株当たり利益)は堅調に推移するとみられ、日本株の上昇トレンドは維持されそうだ」とみている。
TOPIXは0.37%高の2915.21ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.37%高の1500.49ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆4302億7400万円だった。東証33業種では、繊維、不動産、建設など27業種が値上がり。電気機器、保険、海運など6業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が2.02%高の695.11ポイントと、4日続伸した。
個別では、東エレクが7%超安、レーザーテックが4%超安、アドバンテストが2%超安とハイテク関連銘柄が軟調。主力のトヨタ自動車は小幅安、指数寄与度の大きいソフトバンクグループ、ファーストリテイリングも小幅安だった。
一方、前日に決算を発表した東宝は11%超高と大幅高。川崎重工業が10%超高と大幅上昇したほか、三菱重は3%超高としっかり。
プライム市場の騰落数は、値上がり1142銘柄(69%)に対し、値下がりが453銘柄(27%)、変わらずが50銘柄(3%)だった。
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