(写真:みんなの株式)/>
今晩から明日にかけての外国為替市場のドル円相場は、米景気減速懸念などから上値の重い展開となりそうだ。予想レンジは1ドル=157円90銭~158円90銭。
11月の米大統領選挙に向けて共和党候補のトランプ前大統領が勢いを増しつつあるとの見方から15日の米長期金利が上昇し、16日の東京市場では日米金利差の拡大を見込んだドル買い・円売りでドル円相場が158円70銭台まで上伸する場面があった。ただ、15日に発表された7月のニューヨーク連銀製造業景況指数が低調な内容になるなど、足もとで米景気減速を示す経済指標が相次いでいることから積極的にはドルを買いにくい。日本時間今晩に発表される6月の米小売売上高が市場予想を下回るようだと、米連邦準備理事会(FRB)による9月の利下げ開始が一段と意識されドルの重荷となりそうだ。また、日本政府・日銀が11日に3兆~4兆円規模で円買いの為替介入に踏み切ったとみられているほか、12日にも円買い介入を実施したとの思惑がくすぶっていることも円売りを抑制させるだろう。なお、今晩には6月の米輸出入物価、5月の米企業在庫、7月の米全米建設業協会(NAHB)住宅市場指数も発表されるほか、クグラーFRB理事の講演が予定されている。