国際金融協会(IIF)は7月10日発表したリポートで、新興国証券に対する6月の外国投資家の買越額が161億ドルに達したと明らかにした。写真はインド国立証券取引所のロゴ。
[10日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)は10日発表したリポートで、新興国証券に対する6月の外国投資家の買越額が161億ドルに達したと明らかにした。買い越しは8カ月連続で、株式と債券の規模はそれぞれ49億ドルと112億ドル。
5月は20億ドルの買い越し、昨年6月は276億ドルの買い越しだった。
6月の地域別では、中国が20億ドル余りの売り越しとなったものの、アジア全体は151億ドルの買い越しで、インドと韓国の株式はともに30億ドルの買い越し。
中南米は8億ドル、アフリカは14億ドルの買い越しだった半面、欧州新興国は11億ドルの売り越しで、ハンガリーの債券とトルコの株式からの資金流出が大きかった。
上半期の新興国証券の買越額は1254億ドルと、前年同期比で7.6%増加した。今年に入って新興国証券に向かった外国投資家の資金の約76%が中国以外という特徴もある。
一方、過去3カ月の新興国証券買越額は8カ月ぶりの低さで、期待されている米連邦準備理事会(FRB)の利下げがなかなか実現しないことに投資家がしびれを切らし始めた様子もうかがえる。