米ドル/円 日足
米ドル/円 日足
米ドル/円 日足
米ドル/円は161.94円でいったん上昇が止まった。買いポジションの損切り逆指値注文を建値の上に移動すれば、損はしない
先週の当コラムで書いたように、私のトレードは面白くありません。淡々とチャートをもとに戦略を考え、あらかじめ注文を置いておくだけです。
こうした戦略を取るのは、相場の先行きは誰にもわからないと考えているからです。
米ドル/円相場はいったん、161.94円で上昇が止まりました。
メルマガでは、161円台ぐらいから上値が重くなっていることを指摘し、順次利食いや決済注文の引き上げをお勧めしてきました。
5月以降の買い戦略は、7月に入りいったん利食いになっています。
また、利食いとともに、損切り逆指値注文を建値の上に移動させることもお勧めしているので、ダウ理論を無視した取引をしていない限り、損をしている方はいないと願っています。
安定的な相場取引は、技術習得とともにまず損が減り、徐々に収支がトントンになり、その後利益が増えていく、という傾向があるように思います。
この点は、7月5日(金)のオンライン交流会でもいくつかの例をみなさんでお話しました。
もちろん私も個人投資家なので、理論を知ったうえで避けられる損は避けた方がいいと思っています。
そして、損を減らすことは利益を追求することと同様に、またはトレーダーの成長段階によっては利益追求よりも重要だと思っています。
チャート分析は、値動きから市場参加者がどう動いているかを想像する。ニュースや経済指標の結果からではない
今回、米ドル円相場は上昇がいったん止まっていますが、相場は突然値動きが止まるわけではありません。
例外として、何か重大なニュースで動きが止まることはありますが、今回の米ドル/円はそうではありません。
それでも上昇が止まると考えるのは、チャートがそう示しているからです。その変化は、日足より前に4時間足や1時間足に表れます。
これを見つけられると、先行きのシナリオをいくつか考えることができます。
チャート分析は、ニュースや経済指標の結果から、市場参加者がどう動くかを想像するのではなく、値動きから市場参加者がどう動いているかを想像します。
これは似ているようで全然違います。
米ドル/円は162円と160円をどちらに抜けるかが注目点
米ドル/円の直近は、162円と160円をどちらに抜けるかが注目点となっています。
162円になれば、7月3日(水)高値161.94円を上抜け、改めて買い手が優勢になったことが示されます。
一方、160円の手前には、6月27日(木)安値160.27円、6月28日(金)安値160.25円、7月5日(金)安値=160.32円、7月8日(月)安値160.25円が並び、160.20~30円ぐらいに相場の壁があることがわかります。
このすぐ下には、4月29日(月)高値160.20円があり、この160.20円から160円付近で買い支えられていることが示されています。
よって、ここで売り手が勝り、買い支えていた買い手が負けると、米ドル/円は下げる可能性が高くなります。
それでも、米ドル/円はずっと上がってきているので、まずは158円台半ばぐらいが当面の目安かもしれません。
米CPIがどうなるか、相場がどう動くかもわからないから、あらかじめ戦略を考えて備えておく
先週(7月1日~)後半から、米ドル/円は日足が調整入りし、今週(7月8日~)から、週足も調整の可能性を示しているため、しばらくは方向感が定まらず、わかりにくい相場になりそうです。
こうした場面では損もしやすいので、注意した方がいいと思います。
直近の市場は、木曜日(7月11日)の米CPI(消費者物価指数)に注目している可能性があり、それまでは動きにくいかもしれません。
指標結果がどうなるかわかりませんし、結果を受けて相場がどう動くかもわかりません。
だから、あらかじめ戦略を考えて備えるのがいいと思っています。