■強含み、米長期金利の低下を意識したユーロ買い
今週のユーロ・ドルは強含み。フランスの財政悪化を警戒したユーロ売り・米ドル買いは一巡したことに加えて、米長期金利の低下が観測されたことから、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りが優勢となった。欧州中央銀行(ECB)は追加利下げを急がない方針であることもユーロ買いを促したにつながった取引レンジ:1.0710ドル-1.0843ドル。
「底堅い値動きか、域内経済の回復期待と米インフレ鈍化で
来週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。直近発表のユーロ圏の経済指標は景気回復を示唆するものも含まれており、欧州中央銀行(ECB)による早期追加利下げ観測は後退した。フランスの財政悪化に対する懸念は消えていないものの、7月11日発表の6月米消費者物価指数(CPI)が鈍化すればユーロ買い・ドル売りがやや強まる見込み。
予想レンジ:1.0750ドル-1.0950
■強含み、日欧金利差を意識したユーロ買い強まる
今週のユーロ・円は強含み。フランスの財政悪化を懸念したリスク回避のユーロ売り・円買いは一巡し、日欧金利差を意識したユーロ買い・円売りが活発となったことから、ユーロ・円は一時174円台半ばまで上昇した。日本の為替介入に対する警戒感は低下したことも影響したようだ。取引レンジ:172円28銭-174円52銭。
■強含みか、フランス政治不安緩和で上値を試す展開も
来週のユーロ・円は強含みか。ユーロ圏の経済指標は強弱まちまちだが、短期的な景気回復が期待され、ユーロは売りづらい。フランスの政治不安は緩和されていることや欧州中央銀行(ECB)の追加利下げ観測後退もユーロ売りを抑制しよう。一方、日本の為替介入がただちに実施されるとの見方は後退しており、ユーロは上値を試す展開が続く。