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米ドル/円、クロス円での円売りを7月31日の日銀会合まで継続! 政府主導の新NISAで円安という皮肉。緩やかな円安進行では比較的浅い押し目をしっかり買うことが重要に

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2024-07-06 15:07

米ドル/円、クロス円での円売りを7月31日の日銀会合まで継続! 政府主導の新NISAで円安という皮肉。緩やかな円安進行では比較的浅い押し目をしっかり買うことが重要に

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  円安はますます進んでいる。特に恐ろしいのは円全面安。日本は安い国になっている

  先週、「果てしなく続く円安相場」についてのコラム投稿をしました。

  その後、円安はますます進んでいます。特に恐ろしいと思うのは、円安は対米ドルだけではなく、全体的に円全面安となっている点です。

  現在の日本経済は円安になるほうが、企業業績は輸出企業を中心に上向き、税収も増え、景気は良くなる傾向があります。

  しかし、円安は海外との格差を拡大させていることも事実です。つまり、日本は安い国になっているわけです。

  今年の円安は新NISAの導入も影響。7月31日の日銀会合まで米ドル/円、クロス円での円売りを継続

  また、今年(2024年)の円安は、新NISAの導入も影響しています。

  今、政府と金融機関が共同して、新NISAの普及・活用を進めています。その資金は国内だけではなく、海外投資にも向かっています。これが普及すればするほど、国内から海外に投資資金が流れ、円安はますます進むという、政府としては何とも皮肉な結果をもたらしています。

  この流れを止めるのは、先週お話ししたようなケースしか考えられませんが、現時点ではどれも可能性が低く、おそらく、今月もまだまだ円安が進むと予想されます。

  米ドル/円も162円、そして163円とジリジリと上がっていくと思います。

  その流れが止まらない様相を呈してきたとき、日銀がどう動くか、今後の注目点はここに集約されると考えています。

  7月31日(水)に次回の日銀会合(日銀金融政策決定会合)が開かれます。今月の山場はそこになると考えています。

  それまでは、米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)での円売りを継続するつもりです。

  FOMCメンバーが利上げの可能性について言及。米雇用統計もさほど今の流れを変える効果はなさそう

  明日(7月5日)、米国の雇用統計が発表されます。

  もちろん、注目度は高いのですが、だからと言って、それだけで米国の利下げが早まるわけではありません。

  昨日(7月3日)、FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録(6月11~12日分)が公表されました。

  内容を見ると、「数人の当局者はインフレが続くか上昇する場合、利上げが必要になる可能性があると指摘」したそうです。

  利上げの可能性についての言及があること自体、現在のFOMCメンバーの雰囲気が伝わってきます。

  驚くほど予想を下回る結果になれば別ですが、雇用統計もさほど今の流れを変える効果はないと考えています。

  米ドル/円、クロス円ともに比較的浅い押し目をしっかり買っていくことが重要に。各国の金融政策を注視

  最後に繰り返しますが、今のように気が付くと円安が進んでいるという緩やかな動きでは、日本政府もなかなか介入しづらいと思います。

  今後も細かい上下動を繰り返しながら、円安は緩やかに進行すると考えられるため、米ドル/円、クロス円とも比較的浅い押し目をしっかり買っていくことが重要になってきます。

  現在は、特に利上げ期待が高まっている豪ドル/円の堅調さが目立っていますが、やはり各国の金融政策は相場の動きに密接にかかわっています。今後も各国の金融政策をよく注視していきましょう。

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