カナダ統計局が7月3日発表した5月の貿易収支は、19億3000万カナダドル(14億1000万米ドル)の赤字だった。輸出が輸入より大きく減少し、3カ月連続のマイナスとなった。写真はバンクーバーの港湾へ航行するコンテナ船。5月10日撮影(2024年 ロイター/Chris Helgren)/>
Promit Mukherjee Ismail Shakil
[オタワ 3日 ロイター] - カナダ統計局が3日発表した5月の貿易収支は、19億3000万カナダドル(14億1000万米ドル)の赤字だった。輸出が輸入より大きく減少し、3カ月連続のマイナスとなった。
ロイターがまとめたアナリスト予想は12億カナダドルの赤字だった。
4月の貿易赤字は10億5000万カナダドルから13億2000万カナダドルに上方改定された。
5月の輸出は前月比2.6%減の624億5000万カナダドルと10カ月ぶり低水準。輸入は1.6%減の643億7000万カナダドルだった。
カナダの貿易は米国に大きく偏っており、総輸出の75%以上が米国向け。また、総輸入の60%以上が米国からとなっている。
統計局によると、5月の減少は米国を除く世界全体への輸出としては1997年の統計開始以来最大の落ち込みで、赤字拡大の一因とみられている。
カナダ輸出開発公社(EDC)のチーフエコノミスト、ステュアート・バーグマン氏は、世界経済は全般に軟調だが5月輸出の大幅減は4月に2.6%増加したことが背景にあり、減少をトレンドと解釈すべきではないと述べた。
5月は金、エネルギー、航空機の落ち込みが輸出全体を押し下げた一方、自動車と部品の輸出は増加したという。