ビットコインの底が近い──マイナーの降伏指標がFTX崩壊時の水準に近づく/>
ビットコイン(BTC)マイナーは降伏(マイニングの操業を停止すること)の兆候を示している。これは通常、市場の底と関連付けられるイベントだ。ビットコイン価格は過去30日間で13%の下落が発生している。
ビットコインは3日に3%下落した後、本記事執筆時点で6万300ドル(約964万8000円、1ドル160円換算)で取引されている。この水準は4月以来重要なサポートとして機能してきた。ビットコインはこの水準から過去に3回反発し、7万ドルの水準に戻っていった。
データプロバイダーのCryptoQuantは、強い売り圧力の期間を経て降伏が起きることを示す兆候が多数あるため、近い将来に再びこの現象が起こる可能性が高いと考えている。
マイナーの降伏の兆候として、ハッシュレートの減少とハッシュ単位のマイニング収益(ハッシュ価格)の2つが挙げられるが、どちらも今月は大幅に減少している。ハッシュレートは半減期以降7.7%急落し、ハッシュ価格は史上最低に近づいている。ハッシュレートはビットコインネットワークのマイニングパワーを、ハッシュ価格はマイナーがハッシュレート1単位から得る収益を指す。
マイナーはまた、1日あたりの収益でも打撃を受けており、3月6日に7900万ドルだったものがこの日は2900万ドル(約46億4000万円)まで減少した。これが原因でマイナーはマシンを停止させており、ハッシュレートの低下につながった。
CryptoQuantはレポートで、「マイナーは、半減期が原因で1日の収益が63%減少したことや、トランザクション(取引)手数料が総収益の3.2%に落ち込んだことで打撃を受けた」と指摘した。
マイナーの降伏の水準は、暗号資産取引所FTXが破綻した後に市場底となった2022年12月の水準に匹敵する。