欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバスレ・スロベニア中銀総裁は3日、デイスンフレの頓挫につながるリスクが多いとし、ECBは追加利下げを急ぐべきではないとの見解を示した。6月撮影
[シントラ(ポルトガル) 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバスレ・スロベニア中銀総裁は3日、デイスンフレの頓挫につながるリスクが多いとし、ECBは追加利下げを急ぐべきではないとの見解を示した。
バスレ氏は、ECBの現在の政策金利は経済成長を阻害しておらず、インフレは依然として驚くほど根強い可能性があるため、一段の行動を起こす緊急性はないと指摘。「われわれは十分に注意し、利下げを急がないようにする必要がある」とし、「9月に利下げを実施するか、その数カ月後に実施するかはオープン・クエスチョンだ」と語った。
欧州連合(EU)統計局発表の6月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比2.5%と、5月の2.6%から小幅に鈍化。ただ、サービス部門のインフレ率は4.1%で高止まりした。
バスレ氏は「消費者心理は良好で、成長は持ちこたえており、労働市場は逼迫している。このため、サービスインフレが続くリスクがある」と指摘。「サービスインフレは多くの域内要因を背景に持続する可能性が高い」と述べた。