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価指数先物 【週間展望】 ―短期過熱を警戒も、ショートカバーが入りやすい需給

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2024-06-30 16:00

価指数先物 【週間展望】 ―短期過熱を警戒も、ショートカバーが入りやすい需給

  NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより/>

  今週の日経225先物は、4万円の大台回復を射程に捉え、ショートカバーが強まりやすい需給状況が期待される。6月28日の取引終了後のナイトセッションで一時3万9960円まで買われており、週足のボリンジャーバンドの+2σ(4万0060円)に接近してきた。+2σ接近で過熱感の強まりは警戒されやすいものの、収斂していたバンドは拡大傾向をみせてきており、バンドに沿ったトレンド形成が見込まれる。+3σは4万0780円まで拡大し、3月22日に付けた4万0870円(ナイトセッションを含む)が視野に入ってきた。+2σ突破では過熱が一段と警戒されてくるが、先週のレンジ上抜けによりショートカバーが入りやすい需給状況だ。

  6月28日の米国市場では、主要な株価指数が下落した。ナイキが27日の取引終了後に発表した2024年3-5月期の売上高が市場予想を下回ったほか、2025年5月期通期の業績見通しを下方修正したことが嫌気されて20%近く下落したことが、NYダウの重荷となった。また、月末と四半期末が重なったほか、バイデン大統領とトランプ前大統領の討論会を受けて全体としては持ち高調整の動きが影響したとみられ、週末の米国株安の影響は限られるだろう。

  一方で、同日に発表された5月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、PCE総合価格指数が前月比横ばい、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策決定で重視するPCEコアデフレーターは前月比0.1%上昇、前年同月比2.6%上昇と、4月の0.3%上昇、2.8%上昇から伸びが減速した。また、6月の米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)は68.2となり、前月(69.1)から低下し、1年先のインフレ期待も前月を下回った。これらを受けて利下げ期待が高まる場面も見られた。

  今週の米国では、7月1日に6月ISM製造業景気指数、2日に5月JOLTS求人件数、3日に6月ADP雇用統計、6月ISM非製造業景気指数、FOMC(6月11日~6月12日開催分)議事要旨が公表される。4日は独立記念日で休場となり、週末5日には6月の雇用統計の発表が予定されている。これら経済指標の発表を受けた米国市場の動向に影響されやすくなるほか、米国休場を挟むことで週後半は海外勢の商いが細る可能性があろう。

  また、JPモルガン・チェースのストラテジストであるマルコ・コラノビッチ氏は28日、S&P500指数が年末までに4200(28日は5460)まで下落するとの半期見通しを示したようだ。一方、ゴールドマン・サックス・グループのトニー・パスクアリエロ氏は、ポートフォリオの軽減を指摘したと報じられており、こうした見方が市場心理を神経質にさせてくる可能性もある。

  日経225先物は短期的には過熱が警戒されやすいが、4月半ば以降のレンジ相場を明確に上抜けたことで、シグナルは好転した。長期的には3月の上昇局面で、上向きで推移する月足の+2σを突破し、その後の調整で+1σまで下げており、過熱感は和らいでいる状態である。月足の+1σは3万9540円、+2σは4万3090円に位置している。4万円回復でいったんピーク感が強まったとしても、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、短期過熱を警戒しつつ、今週はオプション権利行使価格の3万9625円から4万0375円のレンジを想定する。

  28日のVIX指数は12.44(前日は12.24)に上昇した。先週は24日に13.88まで上昇する場面もみられたが、75日移動平均線(13.99)に上値を抑えられる形となり、週末には一時11.87まで低下している。その後は上昇に転じているが、水準としてはボトム圏での推移であり、慎重姿勢は強まらないだろう。

  なお、先週末のNT倍率は、先物中心限月で14.06倍に低下した。米国市場でマイクロン・テクノロジー下落の半導体株への影響が限られたことで、値がさハイテク株の買い戻しによる日経平均型優位の展開が見込まれた。しかし、為替市場での円安進行を背景に、介入への思惑から金利が上昇。金融セクターへの物色が目立つなか、相対的にTOPIX型優位の展開となった。

  25日線(14.06倍)処での攻防から同水準で底堅さをみせてくると、NTロングを組成する動きに向かいそうだ。一方で、ストレステスト合格で米銀各社が増配を発表するなか、28日の米国市場で銀行株が買われており、この流れでメガバンクへの物色が強まると、NTショートに振れやすくなろう。

  6月第3週(6月17日-21日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は6257億円(6月第2週は503億円の買い越し)だった。なお、現物は213億円の売り越し(同2494億円の売り越し)と5週連続の売り越しであり、先物は6043億円の売り越し(同2997億円の買い越し)と2週ぶりに売り越した。個人は現物と先物の合算で506億円の買い越しで、3週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で923億円の売り越しとなり、5週連続の売り越しだった。

  経済スケジュールでは、7月1日に日銀短観、1-3月期GDP確報値、中国6月財新製造業PMI、米国6月ISM製造業景気指数、2日に米国5月JOLTS求人件数、3日に中国6月財新サービス業PMI、米国6月ADP雇用統計、米国6月ISM非製造業景気指数、FOMC(6月11日~6月12日開催分)議事要旨、5日に5月全世帯家計調査、5月景気動向指数、米国6月雇用統計などが予定されている。

  ――プレイバック・マーケット――

  ●SQ値

  07月限 日経225 32484.24 TOPIX 2245.68

  08月限 日経225 32013.86 TOPIX 2278.68

  09月限 日経225 32921.39 TOPIX 2370.93

  10月限 日経225 32360.91 TOPIX 2326.75

  11月限 日経225 32454.88 TOPIX 2318.99

  12月限 日経225 32639.57 TOPIX 2343.77

  01月限 日経225 36025.97 TOPIX 2513.46

  02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93

  03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15

  04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89

  05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75

  06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56

  ◆日経225先物(日足)

  始値 高値 安値 清算値 前日比

  24/09 06月28日 39440 39800 39380 39620 +210

  24/09 06月27日 39640 39690 39190 39410 -210

  24/09 06月26日 39130 39790 39030 39620 +470

  24/09 06月25日 38750 39200 38670 39150 +410

  24/09 06月24日 38540 38880 38350 38740 +140

  ◇TOPIX先物(日足)

  始値 高値 安値 清算値 前日比

  24/09 06月28日 2796.5 2824.5 2791.5 2816.0 +22.5

  24/09 06月27日 2800.0 2801.5 2783.5 2793.5 -3.0

  24/09 06月26日 2784.0 2807.5 2774.5 2796.5 +11.0

  24/09 06月25日 2737.5 2789.0 2734.0 2785.5 +48.5

  24/09 06月24日 2725.0 2749.5 2713.0 2737.0 +9.5

  ●シカゴ日経平均 円建て

  清算値 前日大阪比

  06月28日(09月限) 39790 +170

  06月27日(09月限) 39570 +160

  06月26日(09月限) 39415 -205

  06月25日(09月限) 39290 +140

  06月24日(09月限) 38710 -30

  ※前日比は大阪取引所終値比

  □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)

  売り 前週末比 買い 前週末比

  06月21日 4412億円 +145億円 2兆1118億円 +734億円

  06月14日 4267億円 +758億円 2兆0384億円 -4321億円

  06月07日 3508億円 +30億円 2兆4705億円 -1145億円

  05月31日 3477億円 +98億円 2兆5850億円 +231億円

  05月24日 3378億円 -145億円 2兆5619億円 +6243億円

  □裁定取引に係る現物ポジション(株数)

  売り 前日比 買い 前日比

  06月26日 1億0415万株 +162万株 8億0932万株 +3871万株

  06月25日 1億0252万株 -248万株 7億7061万株 +1165万株

  06月24日 1億0501万株 -43万株 7億5895万株 +2458万株

  06月21日 1億0544万株 -360万株 7億3436万株 +406万株

  06月20日 1億0905万株 +80万株 7億3030万株 -10万株

  06月19日 1億0824万株 -47万株 7億3040万株 +424万株

  06月18日 1億0872万株 -297万株 7億2616万株 +1433万株

  06月17日 1億1169万株 +1079万株 7億1183万株 +1234万株

  06月14日 1億0090万株 +5976万株 6億9948万株 -5356万株

  06月13日 4113万株 +2001万株 7億5304万株 -1487万株

  06月12日 2112万株 +264万株 7億6792万株 -3408万株

  06月11日 1847万株 -75万株 8億0200万株 -2331万株

  06月10日 1923万株 -6029万株 8億2531万株 -7030万株

  06月07日 7952万株 +345万株 8億9562万株 -59万株

  06月06日 7607万株 -72万株 8億9621万株 -769万株

  06月05日 7679万株 -93万株 9億0391万株 -2686万株

  06月04日 7773万株 -125万株 9億3078万株 -713万株

  06月03日 7898万株 +6万株 9億3791万株 -233万株

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