欧州中央銀行(ECB)のエコノミストらは27日公開のブログ投稿で、欧州連合(EU)加盟国は、防衛やデジタル化、低炭素への移行といった重要分野への投資の資金調達のため、共同借り入れを検討すべきだとの見解を示した。6日撮影(2024年 ロイター/Wolfgang Rattay)/>
[フランクフルト 27日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のエコノミストらは27日公開のブログ投稿で、欧州連合(EU)加盟国は、防衛やデジタル化、低炭素への移行といった重要分野への投資の資金調達のため、共同借り入れを検討すべきだとの見解を示した。
投稿文は「9000億ユーロにもなる公的資金の不足は、EUの一層の関与なしに埋められない」とし、「予算の優先順位の再検討、新たな独自財源、共同借り入れは、いずれも検討すべき手段だ」との認識を示した。これは主にECBのエコノミストらの調査研究によるもので、必ずしもECBの公式見解ではない。
資金不足はEUの年間の域内総生産(GDP)の0.6─1%となる可能性があることから、国レベルで過度な公共投資をすれば行政面の制約につながるほか、民間投資を抑制すると指摘。一部の国では負担できない可能性もあるとも主張した。
共同債を発行すれば安全資産との位置付けから人気の高い債券となり、こうした市場の後押しになるとも強調した。
EUは新型コロナウイルス禍で傷んだ経済の建て直しに向けた復興基金として約8000億ユーロ(8550億ドル)の共同借り入れに合意した。ただ、ドイツなど一部の加盟国は、これは単発的なもので、さらなる共同債を発行すべきではないと主張している。
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