日銀が27日に発表した1―3月期の資金循環統計によると、3月末の国庫短期証券を除く国債・財投債の日銀の保有比率は53.25%となった。写真は2017年6月撮影(2024年 ロイター/Thomas White)/>
Takahiko Wada
[東京 27日 ロイター] - 日銀が27日に発表した1―3月期の資金循環統計によると、3月末の国庫短期証券を除く国債・財投債の日銀の保有比率は53.25%となった。過去最高となった2023年9月末の53.86%から2四半期連続で低下したが、依然として50%を上回っている。一方、株高で家計の金融資産は四半期末、年度末ベースでともに05年3月末以降の最高を更新した。
日銀の国債保有は、国庫短期証券を含むベースでも前年比0.2%減の580兆円となり、残高に占める比率は47.4%に低下した。前年比マイナスは22年3月末以来。日銀の1―3月の国債買い入れは月間6兆円弱で推移し、前年の1―3月を大幅に下回った。
日銀は3月の金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロール(YCC)を撤廃する一方、国債買い入れは月6兆円程度で継続する方針を決めた。
海外の保有は3.7%減の168兆円で、残高に占める比率は13.7%に上昇。預金取り扱い金融機関の保有は0.2%増の137兆円で、こちらも残高に占める比率は11.2%に上昇した。
<家計の金融資産、株高が押し上げ>
家計の金融資産は7.1%増の2199兆円。株式等は33.7%増の313兆円、投資信託は31.5%増の119兆円となり、いずれも残高が四半期末・年度末で過去最高となった。投信では株高・円安に加え、新NISA(少額投資非課税制度)開始による取引増も押し上げにつながった。
企業の金融資産は15.4%増の1548兆円でこちらも残高は四半期末・年度末双方で過去最高。株式等や対外直接投資が大幅に増えた。
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