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米5月中古住宅販売件数、前月比0.7%減の年率411万件―市場予想上回る

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2024-06-24 07:36

NAR(全米不動産業協会)が21日に発表した5月の中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比0.7%減の年率換算411万件と、3カ月連続で減少したが、市場予想の平均値である409万件をやや上回った。...

  提供:ウエルスアドバイザー株式会社/>

  <チェックポイント>

  ●住宅価格は前月費3.1%上昇の41.93万ドル―過去最高値を更新

  ●在庫は増加も販売ペース加速で供給不足感高まる―住宅価格の上昇抑制へ

  ●NARは高金利の長期化で販売回復の遅れ懸念

  NAR(全米不動産業協会)が21日に発表した5月の中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比0.7%減の年率換算411万件と、3カ月連続で減少したが、市場予想の平均値である409万件をやや上回った。前年比は2.8%減と、34カ月連続で前年水準を下回った。

  住宅価格や住宅ローンの上昇が販売を抑制。5月の住宅価格(中央値)は前月比3.1%上昇の41万9300ドルと、4カ月連続で上昇し、22年6月の過去最高値(41万3800ドル)を上回った。前年比では5.8%上昇と、11カ月連続で前年水準を上回った。主力の一戸建てが前月比3.3%上昇の42万4500ドルとなり、過去最高となった。前年比は5.7%上昇。価格の上昇は住宅在庫の減少が一因。

  5月時点の住宅在庫(未販売住宅)は前月比6.7%増の128万件と5カ月連続で増加し、21年10月以来2年6カ月ぶりの高水準となったが、05年の住宅ブーム時の200万件を36%下回っている。春は住宅の需要期でもあり、5月中に販売物件が市場に残っていた期間が前月の26日間から24日間に短縮。この販売ペースで換算した在庫水準は3.7カ月分と、3カ月連続で改善しているものの、適正水準とされる5-6カ月分を大きく下回る状況が続いており、市場は供給不足が住宅価格を高止まりさせているとみている。

  また、住宅ローン金利は1月中旬時点の直近の底だった6.6%から徐々に上昇し、4月中旬には7%台、5月1日に7.22%の直近ピークに達した。

  NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「住宅価格が過去最高値に達したことで、不動産をすでに所有している人と初めて住宅を購入したい人との格差が拡大している」と分析。住宅在庫(供給)が増えることで住宅販売が促進され、今後数カ月間は住宅価格の上昇が抑えられるとみている。一方、住宅ローン金利は6月には7%を割り込み、低下傾向にあるが、FRB(米連邦準備制度理事会)が24年後半まで政策金利を引き下げない可能性があるため、ヤン氏は住宅販売の回復が遅れると懸念している。

  なお、5月の新規住宅取得者の比率は31%と、前月の33%を下回った。このうち、住宅ローン金利の影響を受けない現金購入者(主に投資家)の比率は28%と、前月と変わらなかったが、1年前の25%を上回った。

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