株式アドバイザー 北浜流一郎/>
「難局乗り切りへ企業価値の向上力にフォーカス!」
●期待外れの6月相場、新NISA主力株も失速
6月相場も間もなく終わる。まだ一週間残しているので月間の正確な騰落率は算出できないのだが、これまでのところは正直、期待外れの動きだ。月初に3万8734円だった日経平均株価は、21日は3万8596円で終えた。月初めよりわずかに下げた水準で、今週140円ほど株価が上がれば、月足は陽線で終えることになる。そして、そうなる可能性は十分ある。
しかし、140円、いや300円ほど上げたところで1カ月のパフォーマンスとしては物足りない。5月までに一巡した3月期決算企業の多くは増収増益予想であったのだから、個々の銘柄、そして日経平均株価も力強く上昇して当然ともいえたからだ。しかし、残念ながらそうはならずに、6月相場は保ち合いのまま月を終える可能性が高い。
米国市場でエヌビディアの時価総額が世界首位へと躍進し、「エヌビディア株祭り」状態になった時も、東京市場はそれについて行けず、梅雨模様が続いてしまった。
その要因としては、後講釈的には次のようなものがある。
(1)米国の金利が下がらず、利下げ後退観測が強い
(2)日本の金利がなかなか上がらない
(3)その結果、円安が止まらない
(4)フランス政局が極右政党の躍進により混乱に陥っている
(5)その結果、欧州系投資家が日本株への投資を手控えている
(6)回復基調だった上海市場が6月に入り下げ続けている
他にもあるかもしれないが、ともかく以上のようなネガティブ材料が山積し、これらが総合して東京市場の足を引っ張っていることになる。こんな状況にあるため、年初に人気を集めた新NISA(少額投資非課税制度)成長枠投資の対象となった人気銘柄群も、芳しい動きではない。
年初多くの投資家の期待を集めて買われたのは、JT
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