WikiStock
日本語
ダウンロード
トップページ-ニュース-

「Brilliantcrypto」、PC版スタート──“持続可能なPlay to Earn”は実現できるか

iconYAHOO·JAPAN

2024-06-17 16:00

ブロックチェーンゲーム「Brilliantcrypto」のPC版が6月17日17時にリリースされた。「Brilli...

  「Brilliantcrypto」、PC版スタート──“持続可能なPlay to Earn”は実現できるか/>

  ブロックチェーンゲーム「Brilliantcrypto」のPC版が6月17日17時にリリースされた。

  「Brilliantcrypto」はゲーム会社コロプラの創業者である馬場功淳氏が「持続可能なPlay to Earn」を掲げ、自らプロジェクトを率いていることは昨年7月に馬場氏への独占インタビューで伝えたとおり。そこから約1年を経て、いよいよ待望のリリースとなった。

  関連記事:「持続可能なPlay to Earn」とは? ビットコインから着想を得たブロックチェーンゲームに込めた思いを聞く:コロプラ創業者・馬場氏独占インタビュー

  なお、ゲーム内トークン「ブリリアンクリプトトークン(BRIL)」の取引も17日正午にスタート。直後にIEOでの事前販売価格21.6円の5倍弱となる99.66円まで上昇したが、すぐに35円付近まで下落。事前販売でトークンを入手したトレーダーが売り抜ける動きが見られたが、その後、16時45分頃には56円付近まで回復している。

  事前に行われたメディア向け体験会では、馬場氏がIEOやゲームについて説明。その後、BRILのIEOを手がけた暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックの井坂友之氏との対談も行われ、両氏は暗号資産市場の現状と“持続可能なPlay to Earn”について語り合った(なお井坂氏は、6月12日にコインチェックの取締役 社長執行役員に就任した)。

  馬場氏による説明は、今回のIEOが上場会社の100%子会社によるIEOであり、世界初のものであることを強調。日本では過去数件のIEOが行われているが、売り出し価格を下回っている事例もある。馬場氏は、発行企業やプロジェクトの信用力などが問題となるなか、「上場会社の100%子会社がしっかりした監査を受けて、IEOを行った意義は大きい」と述べた。

  上場会社におけるIEOは、会計基準がまだ明確に定まっておらず、「ファーストペンギン」として監査法人とともに問題をひとつずつクリアにしていったという。

  その後、ブロックチェーンゲームの現状や「Brilliantcrypto」のアイデアに至った経緯などを説明。ゲームのみならず、暗号資産についても見識の深い馬場氏だけに話はさまざまな領域に広がった。例えば、起業した当時はゲームアイテムの売買については懐疑的な見方が強かったが、「計算してみると、起業してからこれまでに当社だけで累計5000億円売り上げている」と述べた。

  またユニークな点としては「Brilliantcrypto」はゲーム内で鉱山から宝石を掘り出すゲームだが、運営側も宝石を手に入れるにはユーザーと同じように、地道に掘っていくしかない仕組みになっている。フェアな仕組みだが、社内から「我々が宝石を持てる仕組みがあった方が良いのではないか」との声が出て、ユーザーから宝石を買い取るファンドを組成した。NTFであるデジタル宝石のWeb3におけるさまざまな活用を視野にいれているという。

  コインチェック・井坂氏との対談では、まず井坂氏がビットコインの歴史を振り返り、変動を繰り返しながらも上昇基調にあること、直近ではアメリカでのビットコインETFのスタートと半減期を背景に大きく回復していること、さらにビットコインは「半減期の半年から1年くらいで価格が上昇している」ことを指摘し、「Brilliantcryptoは非常に良いタイミングでのリリース」と述べた。

  また馬場氏は「Brilliantcrypto」のアイデアに至る経緯を述べたが、「STEPN(ステップン)」が日本でも人気になったときには「歩いて稼ぐのは、俺の分野だと思った」と述べ、会場を笑わせた。コロプラは、もともと馬場氏がゲーム会社に勤める傍ら、個人的に携帯電話の位置情報を使ったゲーム「コロニーな生活」を作ったところから始まっている。いわゆる「位置ゲー」のパイオニアが馬場氏であり、コロプラだ。

  Brilliantcryptoは、ユーザーが時間と労力を投じて掘り出した宝石の価値が上がっていくことでゲームのエコシステムが回り、広がっていく。まさにビットコインの考え方を踏まえたゲームといえる。

  ビットコインは、マイナーが労力を投じてマイニングする。2010年5月には1万BTCでピザ2枚が買える程度だったところから、今では1BTCが日本円では1000万円を超えている。デジタル宝石は似たような経緯をたどることができるだろうか。

  対談後には質疑応答も行われ、事業規模や想定するユーザー数、収益予想などさまざまな質問が出た。Play to Earnゲームとして、「どれくらい稼げるような設計になっているのか」という質問に足して、馬場氏は「アルバイトの時給」を大きく超えることはないようにしていると述べた。

  とはいえ、Brilliantcryptoは、世界的に有名なサッカークラブ、パリ・サン=ジェルマンFCとグローバルでのパートナーシップ契約を締結するなど、グローバル市場をターゲットにしている。STEPN人気が高まった際、東南アジアでは、STEPNで生活費を稼ぐ状況が生まれたように、グローバルで人気が高まれば、状況は変わってくるかもしれない。

  実際、ベータテストでは、東南アジアや南米のユーザーが熱心に宝石を掘ってくれたという。

  関連記事:P2Eゲーム「アクシー・インフィニティ」が生活を支える──コロナで傷むフィリピン経済の背骨

  掘り出された宝石は、当初は原石のままだが、今後、ゲームのフェーズ展開に応じて、宝石の加工場がオープンしたり、メタバースに持ち出せるようになるという。ゲームが正式にリリースされた後、Brilliantcryptoで掘り出された宝石の価値がどのように変化していくだろうか。

免責事項:このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。