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前週(10-14日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の14日終値は前日比0.42%高の1137.45、前週比では7日終値比0.50%安と、反落した。
週明け10日は指数が下落、翌11日も続落した。12日は「建国記念日」の祝日のため、休場。13日は反発した。
週前半は、海外株安に加え、ロシア中銀が次回7月会合で利上げを再開するとの観測が強まり、売りが優勢となった。個別銘柄では配当中止を決めた鉄鋼大手マグニトゴルスク・アイロン&スチール・ワークス(MMK)が急落、売りをけん引。ただ、ブレント原油先物が1バレル当たり81ドル超に上昇したため、下値は限られた。その後は、祝日による休場を控え、慎重な取引が強まったことや、海外市場が軟調となったため、売りが一段と強まった。資源大手ポリメタルが今後数年間、無配の意向を発表したことを受け、急落、下げを主導。ただ、原油価格が82ドル超となったため、下げは限定的となった。
週後半は、休み明け後、取引が再開され、米英がG7(先進7カ国)首脳会議前に新たな対ロ制裁を発表したことが嫌気され、売りが先行。ただ、これまでの急激な相場下落を受け、主要銘柄を中心に安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化、相場を下支えした。前日下げたポリメタルが買い戻された。原油価格も83ドル超に回復したことも支援材料。
週末14日は続伸。原油価格が堅調を維持する中、引き続き、安値拾いや値ごろ感による買い戻しが強まった。また、ロシアの航空会社による5月旅客輸送実績が速報値で前年比6.8%増と、急増したことを受け、航空大手アエロフロートなどが急騰、上げを主導。ただ、米英の追加制裁が見直されため、上値は重くなった。
今週(17-21日)のロシア市場は引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える18日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や20日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は19日の5月WPI(卸売物価指数)など。指数は1100-1200のレンジの動きが予想される。
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