6月12日、シンガポール金融大手DBSグループで富裕層向け資産運用部門などを統括するシー・チェ・クーン氏は、同部門の預かり資産を2026年末までに5000億シンガポールドル(3697億米ドル)に拡大することを目指していると明らかにした。台北で2022年1月撮影(2024年 ロイター/Ann Wang)/>
(検索コードを追加しました)
Yantoultra Ngui
[シンガポール 12日 ロイター] - シンガポール金融大手DBSグループで富裕層向け資産運用部門などを統括するシー・チェ・クーン氏は、同部門の預かり資産を2026年末までに5000億シンガポールドル(3697億米ドル)に拡大することを目指していると明らかにした。
アジアには富裕層から活発な資金が流れ込んでおり、比較的政治情勢が安定し、税率が低く、ファミリーオフィスや信託が設立しやすい政策を整備しているシンガポールがその恩恵を享受している。
またそうした資金流入に伴って、DBSを含めたシンガポールの金融機関にとって富裕層向け運用業務は主な収益源となりつつある。
実際DBSは昨年、富裕層の預かり資産が23%増えて過去最高の3650億シンガポールドルに達した。
シー・チェ・クーン氏は、事業が成長を続けていると説明した上で、金利上昇がピークアウトとして今後低下するとともに市場が上向くと指摘。預かり資産の目標実現にはかなり自信を持っていると付け加えた。
またDBSとしては、資産100万シンガポールドル以上の顧客数を26年末までに2倍に増やすことも計画しているという。
シンガポールでは昨年、さまざまなファミリーオフィスなどを巻き込んだマネーロンダリング(資金洗浄)スキャンダルが発覚し、当局が規制を強化したものの、資金流入の勢いは衰えていない。
シー・チェ・クーン氏は、シンガポールのマネーロンダリング規制体系は常に頑強だとしつつも、犯罪集団もより巧妙に立ち回るだろうから、金融機関側も一歩先の対策を講じなければならないと強調した。
いつでも確認することが可能です
WikiStock APP