欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事兼主任エコノミストは11日、インフレ圧力が根強いことを踏まえ、ECBは経済成長の抑制を継続し、不確実性が後退するまで追加利下げを待つべきとの考えを示した。2019年11月撮影(2024年 ロイター/Gonzalo Fuentes)/>
[ダブリン 11日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事兼主任エコノミストは11日、インフレ圧力が根強いことを踏まえ、ECBは経済成長の抑制を継続し、不確実性が後退するまで追加利下げを待つべきとの考えを示した。
レーン氏はダブリンで行った講演で「域内インフレ、サービスインフレ、賃金上昇に関する指標に大きな不確実性が反映されているほか、物価圧力が根強いことを踏まえると、引き締め的な金融政策スタンスを維持する必要がある」と指摘。「不確実性に対処する方法は少し待つことだ。待てば、後悔するような行動は取らない」と述べた。
その上で、ECBは経済指標を見極めながら「機敏に対応する」と言及。ECBは追加利下げを確約しておらず、いかなる追加的な措置も入手されるデータに基づき会合ごとに決定していくと語った。
同時に、インフレの主な原動力になっている賃金上昇は来年には鈍化すると予想。企業利益率もさらに縮小すると予想しているとし、これにより賃金上昇の一部が吸収され、消費者物価に対する圧力が和らぐとの見方を示した。
ECBは6日に開いた理事会で2019年9月以来、4年9カ月ぶりの利下げを決定。ただ、追加利下げについては示唆しなかった。
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